熱赤外線影像を利用して構造物の内部状況を非接触・非破壊で診断するリモートセンシング技術です。
橋梁・トンネル法面等の表面剥離・亀裂・鉄筋の腐食等の異常箇所を見つけ出すのに利用されています。
吹付けコンクリートや構造物などは、経年劣化によって空洞や亀裂などの『間隙』が生じます。この隙間は熱を伝えにくい空気の層であるため、 上図のように、太陽光によって暖められている日中や、輻射熱により冷えていく夜間・早朝には健全な部分と比べて、温度の上昇・下降の程度が異なってきます。
熱赤外線影像法ではこのような温度変化や温度差を解析・分析することによって、目視では発見することのできない劣化箇所の面的な分布を短時間で識別することができます。
調査対象の南向き法面。ほぼ同一方向に向かって傾斜している。
早朝に撮影した熱映像。法面の表面温度は全体的に低温である。
日中に撮影した熱映像。法面の表面温度は場所によって差が生じている。
早朝と日中の熱映像の温度差分。中央に温度差の大きい場所が認められる。
赤外線画像の青い部分は低温部、赤い部分は高温部であることを示しています。